2005-06-18

902-1 BTTF:008 マーティ、過去へ

ドクはアインシュタインをデロリアンから降ろすと、
マーティに向かいタイム・マシーンの説明を始める。

「この三列の数字は、上から順番に
『これから行くところ』、
『今いるところ』、
『最後にいたところ』
を表わしている。
ここにあるキーボードは『これから行くところ』を設定するためのタイマーだ」

「どこに行きたいかね?
例えばアメリカが独立した日なんかどうかね?
それともキリストが誕生した日のほうがいいかな?」
『1776.07.04』や『0000.12.25』などの数字を次々に設定していく。

「それよりこの記念すべき日はどうだ?
今はまだ誰もこの日が重大な記念日だとは知らないがね」
『1955.11.05』に設定するドク。

「この日は科学が大きな進歩をとげた日として記録されるだろうな。
1955年11月5日、まさにこの日、タイム・トラベル理論が生まれたんだよ」
「じゃあ、今日はなんの日なんですか?」
「今日は理論が実現しされた日だよ。
ちょうど三十年前のこの日、
わしはトイレですべって頭を打ち、
次元転移装置の理論を思いついたんだ。
まさに天啓のようなものだったな。
次元転移装置なくしてはタイム・トラベルは不可能だ。
しかし考えてみれば理論を実現に結びつけるまで長い時間がかかったものだ。
三十年だからな」

「これは何で動くんですか? ガソリンですか?」
「原子力だよ。1.21ギガワットの電力をつくりだすためには、
どうしても原子力に頼らざるをえないんだ。
将来はどうなるかわからんがね。
とにかく、今はプルトニウムを燃料にして次元転移装置を動かしているんだ。
もちろん、デロリアン自体はガソリンで走るんだが」
「プルトニウム? どうやって手に入れたんですか?
まさか盗み出したとか」
「いや、正確に言えば盗んだわけじゃない。
そのようなものだがね。
リビア人の過激派が原子力発電所から盗んだものをだまし取ったんだ。
時計の中にがらくたを詰めこんだものを爆弾だと言って交換したのさ」

二人はドクお手製の対放射能スーツを着こんで、
バンに積んであったプルトニウムを次元転移装置の燃料タンクに注入する。

「一本のプルトニウムで一回のタイム・トラベルが可能だ。
どれだけ長い時間を動くかは関係ない。
だからどこかに行って帰ってくるためには
予備のプルトニウムを積んでおかなければならないわけだ。
さて、わしはこれからちょっと二十一世紀に行ってくる。
ちゃんと出発のシーンをカメラで撮ってくれよ」

突然、ドクの表情が変わる。
一台の車がまっすぐ向かってくる。

「逃げろ! リビア人だ!」
ドクは叫んで、バンから拳銃を取り出す。

リビア人の車はまるで装甲車だった。
トップルーフから頭を出した男が機関銃を構えている。
ドクは銃を撃とうとするが、不発だった。

機関銃から銃弾が放たれるとドクに命中する。
倒れたドクの胸には弾の跡がいくつも見える。

マーティのただ一人の親友 ドクが死んでしまった。

リビア人は標的をマーティに切り替える。
とっさにデロリアンに乗り込むマーティ。

エンジンに火を入れると、急発進させる。
だがリビア人の車も追走してくる。
アクセルを踏み込むマーティ。時速100キロ突破。

機関銃の弾がデロリアンをかすめていく。
バックミラー越しにバズーカ砲のようなものが目に入る。
しゃにむにスピードを上げるマーティ。
速度計は時速130キロを示しているが、まだリビア人を振り切れない。

「時速150キロについてこれるもんならついてこい」
その瞬間マーティはデロリアンごと光に包まれる。
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